トレッキングのアイテム
トレッキングをする上で、必要となるアイテムの選び方とその正しい利用方法について学んでおく必要があります。ここではトレッキングの基礎である”歩く”こと、”運ぶ”ことに関連する靴とザックについて紹介しています。
トレッキング用の靴について
トレッキングで歩くために必要な靴もフィールドに応じたものを選ぶ必要がる。トレッキングでは足首までしっかり保護してくれるハイカットの靴を選ぶことが前提となっている。
そうした靴は4つのタイプに分類できる。「ライトトレッキングブーツ」「ミッドトレッキングブーツ」「オールレザーブーツ」「プラスチックブーツ」と分類され、「ライトトレッキングブーツ」は日帰りハイキングなどの比較的短いソフトなトレッキングに向いている。
その反対にあるのが「プラスチックブーツ」で、冬山やアイスクライミング、ヒマヤラ登山など高所で使用される。保温のためのインナーシューズと雪や岩や氷などから足を保護するためのアウターの組み合わせで出来ている。インナーシューズはテントの中で履くテントシューズとしても使用できる。保温性、防水性に富んでいる分、通気性が悪く蒸れやすい。
ステップアップしたらこの靴
本格的な登山までは行かないが、10本アイゼンも装着可能なモデルもある、ハードなトレッキングに使用できるのが「ミッドトレッキングブーツ」。靴底が適度に硬く、急斜面、岩場やガレ場なども問題なく対応し、防水性、耐久性に優れてる。通気性の高いゴアテックスを使用したタイプもある。15kg前後の荷物を背負う2~3泊のトレッキングに適した靴だ。
靴選びのコツ
靴選びのコツは、「いつ、どこへ、どういう形態でいきたいか」という目的を明確にすること。そして、その目的を専門店の店員さんに明確に伝え、アドバイスを受けることだ。伝える目的も出来れば、最初に立てた計画からさらに今後行ってみたいフィールドについて、はっきり伝えると、より良い選択ができるだろう。店員さんに必要な情報を伝えれば、おおよその靴を選んでくれだろう。候補となる靴が何足か決まったら、今度は自分の足のサイズに合った靴を選ぶ。必ず靴下を履いた状態で、実際に靴を履いてみる。足型は個人差があるので、同じサイズでもメーカーによって微妙に違ってくるので、ともかく履いて自分の足にしっくりくる靴を選ぶ。この時に注意したいのは、自分がトレッキングの時に履いている、または、これから使う靴下を履いて行く事だ。実際のフィールドで困らないためにキチンと靴下を履きましょう。
靴選びの最後の仕上げはインソールの交換
靴を買って、実際にフィールドで履き出してみたが、どうもカカトが浮いた感じがしたり、フィット感に乏しい場合が多々あります。もう使用してしまっているので、お店で交換してもらうわけにも行きません。そんな時は、インソール(靴の中敷)を交換してみましょう。インソールも色々なタイプがありますので、しっくりくるものと交換しましょう。熱で成型可能の物もありますので、よりピッタリしたものを選べます。
靴紐の長さ・締め方に注意
靴を履くときには、靴紐の長さに気をつけよ。特に紐を交換した時は要注意。長すぎると自分で踏んだり、木の根や岩角に引っ掛けたりし、転倒する原因となり非常に危険ですので、事前に適度な長さに調整しましょう。それと履くときには、ベンチや岩場で腰を降ろし、靴に足を入れる。カカトの方へ足を密着させ、Dリングに掛かっている紐を締める。もっともポピュラーな締め方は、フックの下から上へ靴紐を締めていく方法。平坦な道や緩やかな登りは、足首に適度に余裕がある程度に若干緩めると楽に歩けます。反対に、下りでは足首が靴の中で動かないようにきつく締める。 トレッキングシューズアプローチ時によって締め方が変わるので、必ず確認しましょう。靴紐が長くて、余った紐を足首等に巻いてる人がいますが、これは緩みやブーツの形くずれの原因になるのでやめましょう。長い場合は切って、先端をライターで焼いてほつれないように処理しましょう。
日頃のメンテナンスが大事
靴は使用後しっかりメンテナンスをしましょう。メンテナンス次第では、数十年履ける場合もあります。皮の靴の基本的なメンテナンスとして、ブラシで土などの汚れを良く落とし、日陰で自然乾燥。乾燥後に、甲皮とソールの縫い目などの目止め剤を塗り、12~24時間ほど乾燥させ、防水クリーム等を素手で丁寧に塗り、数日置いて、さらにパラフィン系のオイルを塗り込み乾かし、豚皮のブラシで艶が出るまで磨く。
トレッキング中の歩き方についてく
初めてフィールドに出る人で間違いやすいのが、歩幅のとり方と姿勢による重心のとり方だ。つい距離を意識してしまい、早く歩いてしまいがちだ。そうすると歩幅が大きくと姿勢が前かがみになりやすい。そうすると体のバランスが崩れ、余分な疲労の原因になる。原則、歩幅は小刻みに歩く。特に下り坂はすべりやすく、体が勝手に前へでたり滑ったりするので、姿勢も背筋を伸ばして、重心が足の真ん中に来るように心掛けましょう。また、歩きのリズムも大事です。歩き始めは、ペースを掴むまでゆっくり歩きます。 トレッキング歩幅また、間の休息も1時間程度を歩いたら10分休む、その時は厳密に時間を気にしなくていいです。岩場などの危険な箇所で休息してしまっては本末転倒です。それと、岩場などでは3点支持の原則という、手足の4本のうち、1本だけ動かし、残り3本でホールドやスタンスを支持するようにしましょう。
歩き出す前にやること
フィールドに到着して、身支度が整ったら、すぐに歩き出すのではなく、まずはウォーミングアップをして体を温めましょう。長い行程をこなすためにも、体にかかる負担を減らす意味でも、必ずやりましょう。グループならリーダーが率先して行えばいいですが、1~2人の場合はついつい手を抜いてしまいがち。メニューは各自で決めてもいいですが、アキレス腱や足の筋、腰のスットレッチをゆっくり伸ばして数秒止める方法で念入りに行いましょう。
山道を歩くときの注意点
ひと口に山道といっても状況は様々です。山道には岩場に鎖が掛けてある「鎖場」、単なる「岩場」、「雪渓」、「岩魂帯」など色々です。しかし、どんな道でも歩きの基本は変わらない。足裏の真ん中に重心を置き、3点支持の原則を守ることだ。「鎖場」の場合は、スタンスを確かめながら、意識的に足で登るようにする。ついつい鎖に頼りがちになり、時折ぶら下がる人もいるが、腕力に限界があり、余計に疲れたり、万一手が滑ったり、鎖が切れたりしたら非常に危険だ。手はバランスを取る程度に鎖を持って登るようにする。歩き方鎖に頼らないと登れない場所では、鎖の強度の確認を忘れないように。鎖のない岩場では3点支持を厳守する。姿勢は垂直にたった姿勢がベスト。恐怖から岩にへばりつくほうが余計に危険だ。「雪渓」は靴の先端を雪面に水平に蹴り込み、スタンスを作りながら登る。傾斜が強くなり滑りそうになったら、安全な場所で軽アイゼンを早めに装着しよう。
道標もいろいろ
コース中には正しいルートや目的地を示した様々な道標がある。板に文字で目的地や注意書きが書かれた一般的なものから、道の近くの岩や石、樹木に矢印や丸印がペンキで書かれたものや、樹木の小枝に赤いテープや赤布が巻きつけられたものがある。石の上にペンキで×印だけが書かれている。二股に分かれた片方の道に倒木や樹木の枝が、横たえられただけのものもあります。
あると便利!ストックについて
最近ストックを使っている人を多く見かける。ストックはバランス保持や脚力補助として、衝撃分散と非常に役立つ。使い方は、基本両手に持つ。長さは、登り下りなどで異なってくるが、通常はポールの先端を地面にたった状態でループの下から手を通してグリップごと握り、肘が直角よりもやや下向きになる程度がベストです。余分な握力を使わないようにストラップを手首で支える感じがベストです。また、下りの場合はグリップのトップに手のひらを当てて、グリップ頭部全体を覆うように掴み、ストックを押さえつける様に使います。歩き方は、様々だが注意したい点がある。 ストックまず、平地では踏み出した足より前にストックを突かないこと。登る場合はストックを短めにし、腰の横辺りで地面を漕ぐ感じに動かす。下りの場合は斜面の角度に合わせてストックを長めにセットし、グリップ頭部全体を握るグリップ方法で、足をおこうとする地点にストックを突くようにする。
靴ずれやマメはできる前に予防策をする
重いザックを背負って、長い時間山道を登ったり下ったりするトレッキングには靴ずれやマメはつきものだ。特に靴が新しい時は要注意だ。できてしまってから治療するよりも、できないように予防対策を講じるほうがずっと賢いやり方だ。市販されている靴ずれ防止用のテープを、できそうな箇所に予め貼るだけでも効果的だ。靴の当たりが少しでも気になるなら、試してみよう。
重要アイテム”ザック”について
トレッキングの基本は、アウトドアで必要な荷物をすべて自分で背負うことだ。荷物を背負うのに欠かせないのがザックだ。日帰り用の小型ザックの「デイパックタイプ」から山小屋泊りの中型ザック「パネルオープンタイプ」「マルチポケットタイプ」、キャンプをしながらの長期トレッキングで使用する大型ザック「トップロードタイプ」の4つに分類できる。「デイパックタイプ」は、涙型(ティアドロップ型)をしており、ジッパーで開閉する。あまり重いものを入れることがないので、背中にパッドが入っていないことが多い。今は、タウンユースとして人気も高い。トレッキングで使用するなら、丈夫で防水性能のいいアウトドアブランドのものを選ぶことをオススメします。中型・大型のザックは、重い荷物を背負うことを前提に作られているので、様々な工夫がされている。しかも、機能的で便利な分、重量がある。
目的専用のザック
トレッキングの主な目的として写真撮影にする人もいる。そんな人は、カメラ専用のザックが便利です。マルチポケットタイプのザックから発達していったザックだ。特徴は、ザック本体がクッション素材で出来ていることと、中に仕切りが沢山あり、精密機器のカメラやレンズをしっかり守ってくれる。また、すぐに撮影できるように機材を素早く出せるように設計さている。欠点としてカメラ機材以外のものが、見かけほど入らない点などがある。
最適なザックの選び方
ザック選びは、まず自分のトレッキングスタイルに合わせて、ザックの容量とタイプを決めることだ。勿論、色やデザインなどが気に入るかどうかも大事だが、そのザックが自分の体にピッタリ合うかどうかで最大の重要ポイントだ。日帰りなどは、春から秋は25リットル程度まで、冬はプラス10リットル程度が目安。1~2泊の山小屋泊まりなら、春から秋は25~40リットル程度。これは食事付きの場合で、素泊まりはプラス10リットル程度が目安。さらに冬は各プラス10リットル程度が目安と見た方がいい。1~2泊のキャンプはグッと荷物が増える。オールシーズン50~80リットル程度。山小屋泊まりの装備に加えて、テント、マット、シュラフ、ランタンなどの野外で寝るための装備が増えるからだ。容量はメーカーによって微妙に表示が変わるので、自分で調整しよう。それと、考えているものよりも少々余裕のある大きいものを選んだほうがいい。余裕があるほうがパッキングしやすい。
ザックも定期的に手入れしよう
トレッキングから帰ったら靴同様、ザックも手入れしよう。まず雨に当たらなくても、汗を大量に吸っているので、まず日陰で風通しの良い場所で、乾燥させます。よく乾いたら、ほつれや小さな穴、汚れがないか、全体をチェックし、少々の汚れがあれば使い古しの歯ブラシ等でこすって落とす。汚れを落としたら撥水スプレーを雨が当たりやすい部分を中心にかけて仕上げだ。
パッキングの基本
スタッフバッグに整理された荷物を、今度は正しくザックに詰めていくことをパッキングといいます。上手にパッキングされたザックは、必要なものもサッととりだせますし、背負ってもラクで見た目も美しいです。美しくパッキングするには、大事な事が3つあります。1つは「トレッキング中によく使うものは上にする」。つまり、すぐに出す必要のある雨具などを上にしておきます。
第2に、「重いものは上に、軽いものは下に入れる」これは、担いだ時のバランスがよく、重いものはザック上部の背中近くに入れたほうがザックに引っ張られなくていいのです。最後に3つめは「左右のバランスをとる」。左右の重量のバランスが悪いと、トレッキングの最中に片方の肩だけどんどんきつくなってきます。この3つの事を守り、シュラフ、テント、着替え、食料や燃料、ウェア、水筒や行動食の順に入れましょう。
コツは縦方向に入れていく事
スタッフバッグにつめていく時は、横に重ねていくよりも縦方向につめて行くほうが出し入れしやすくなります。さらに、スタッフバッグを色分けしておけば、内容物が一目でわかるので便利でしょう。また、重心を出来るだけ背中側に寄せたほうが背負いやすいです。ザックがなるべく平たくなるように荷物を横方向に押し広げて詰めていくのがポイントです。
正しいザックの背負い方
ザックは、背負い方によって体にかかる負担や歩きやすさがだいぶ変わってきます。より快適に歩くために、正しい背負い方を覚えましょう。正しく背負うには、まず前後のバランスがとれていることです。腰から背中にかけて、ザックが体に密着させるようにしましょう。このバランスが悪いと、ザックが後ろに引っ張られてしまい、実際よりも重たく感じてしまいます。ザックは重心に近いほど安定し、体を動かした時に振り回されにくいのです。
また、ウエストベルトにしっかりとザックの荷量がかかっていることも大切です。荷重をショルダーベルトだけでなく、ウエストベルトにもかければ上半身がラクになります。最後のポイントは、左右のバランスがとれていること。左右の肩と腰に正しく分割するのが大切です。重たいザックを背負うときには、平地ではいったん膝にのせてから背負いましょう。斜面を利用するのもラクです。
ザックの調節
実際に背負って調節するとき、最初にゆるめに延ばしたショルダーベルトに腕を伸ばしザックを担ぎます。次に、ウエストベルトをきっちり締めます。この時、ショルダーベルトを少し浮かせるようにし、荷重をウエストベルトにかけるようにします。ショルダーベルトを背中に密着させることも大切です。一度きちんと調節したザックは微調整もラクです。出発までに済ませておきましょう。
必要な調理器具について
車が使えるオートキャンプと違い、トレッキングでは自由に調理器具を選ぶというわけにはいきません。自分で持っていけるような軽くて小さな調理器具が必要です。そうしたトレッキング用の調理器具はいろいろな種類が市販されているので目的にあった物を選ぶ必要があります。
ストーブ日帰りだったり小屋を使ったりする場合ならば、お茶を沸かすぐらいにしか使用しないので小さなストーブとクッカーがあれば十分でしょう。ですが、キャンプをするとなると3食を全て調理しなければならないためそれなりの火力を持ったストーブと幾つかの鍋がセットになっているクッカーを用意するしなければなりません。
また、人数と季節も考慮にいれる必要があります。人数が多い場合はクッカーも大きい物を使った方が便利です。夏場は操作のしやすいガス・ストーブ、冬場は火力のあるガソリン・ストーブと使い分けるといいでしょう。
ストーブの種類
トレッキングで使うストーブはガス・ストーブとガソリン・ストーブが一般的ですが、他にもアルコール・ストーブや灯油・ストーブ、マツボックリや木の枝を燃料に出来るネイチャー・ストーブなどもあります。 点火までの作業の簡単さや、重さと大きさなどを考えると一般的なトレッキングを行うだけならばガソリン・ストーブよりもガス・ストーブがお勧めです。
クッカーについて
クッカーはずっと持ち運ばなければならないので軽くて、小さくまとめられる物が最適です。オートキャンプ用のクッカーはしっかり作られている反面、大きさと重さに問題があるので、山用に作られているコッヘルと言われる物を使うといいでしょう。
調理器具クッカーはいくつかの鍋やフライパンがセットになった物で、一人用から十人用の物などいろいろな内容の物があります。二人から三人用の物が使用頻度が高いと思われますが、三人から四人用の物を買って状況に合わせて必要な分だけ持ち運んでもいいでしょう。
素材はアルミニウムとステンレス、チタンの三つがありそれぞれ長所と短所があるので考えて選びましょう。アルミニウムは軽く熱伝導がいいですが簡単に変形してしまいます。ステンレスは耐久性に優れる一方、重いのが難点です。チタンは軽くて丈夫ですが値段が高いのが欠点です。
食器について
一人でトレッキングしているならば料理を作ったクッカーから直接食べてもいいですが、仲間がいるならば食器が必要になります。 食器の素材はいろいろありますが火にも直接かけられる金属製の物が便利でしょう。 また、料理を食べるための箸やスプーンといったカトラリーのことも忘れてはいけません。アウトドア用にスプーンとフォークがセットになった物などがあります。
トレッキングに最適な食料とは?
山小屋に宿泊するならば朝食と夕食の用意は必要ありませんが、テントに宿泊する場合は非常食の他に朝昼晩の三食全てを日程と人数に合わせて自分たちで用意しなければなりません。食材はもちろん料理に使う燃料なども担いでいく必要があります。そうなって来ると、生の野菜や肉は重いだけでなく傷みやすいので避けた方がいいでしょう。軽い材料で手早く効率的に調理出来、なおかつおいしい物となるとインスタントやレトルト、フリーズドライの食品がお勧めです。これらは普通のスーパーマーケットで販売していますが、フリーズドライの物に関してはアウトドアや登山用具の店の方が充実しています。調理をする際は、味付けを変えるなど手を加えれば飽きずにおいしく食べられるでしょう。食料を購入するときは献立表を作り必要な物を確認しながら行うと買い忘れがなくなります。
簡単に調理できる食品
レトルト食品はお湯を使って温めるだけで食べることのできる食品です。調理済みの料理を真空パックの状態にしており、シチューやカレーの他、パスタやお粥といった主食になるものが多いです。味はいいのですが、重いのが難点です。 フリーズドライ食品はいろいろな食品を冷凍乾燥したもので、お湯や水で戻せば食べられるようになります。とても軽く、長期間保存できるのがいい所です。
メニューを工夫しよう
朝食は出発の準備に使う時間のことも考えれば、手早く調理できるものが理想です。その上で素早く食べることが出来、腹もちしてももたれない物が最適でしょう。フレンチトーストや焼きおにぎりといったメニューならば、前の晩に残してしまったご飯やパンを美味しく食べることが出来ると同時に、荷物になる残り物を減らすことが出来ます。昼食は移動の途中で食べるということもあって、長い時間をかけるわけにはいきません。ラスベガスのホテルしかし、元気が出るようにそれなりにしっかりしたものが食べたいところなので短時間で調理が出来るパスタやお餅などを用意しておくといいでしょう。
また、山での料理では何かのゆで汁などを捨てることはせず、そのまま鍋のだし汁やスープとして利用するようにしましょう。白菜やキャベツの様なアクの少ない食材を使い、残った汁には麺やご飯を入れて余さずに食べてしまうといいでしょう。
ひと手間かけた夕食
朝食や昼食と違い、夕食では調理に多少の手間や時間をかけても問題ありません。水場があるならば様々な料理をすることが出来るでしょう。お酒を飲む人のためにおつまみの様な物を作るのもいいでしょう。 最もお勧めできるのは鍋料理で、身体を温めるには最適です。また、余った場合は朝食でスープの代わりにすることも、ご飯を使って雑炊にすることもできます。
トレッキングウェアについて
トレッキングウエアに求められているのは動きやすさと体温を保つ機能、木の枝の様なものから身体を守る機能の三つです。ウエアを選ぶときにはこれらをよく考えましょう。
アンダーウエアは肌に直に触れるということもあり、慎重に選ぶようにしましょう。雨や汗で濡れるような環境で上手く体温調整できるかどうかはアンダーウエアにかかっています。これは快適さだけでなく、場合によっては命を左右する重要な事です。
アンダーウエアの上に着るインナーウエアは、ウールや速乾性と吸湿性が強い化繊混紡のオープンシャツなどが一般的です。オープンシャツならばボタンの止め外しである程度の温度調節をすることが出来ます。ラガーシャツならばボタンネックやジップネックといった襟元を開閉できるものを選ぶといいでしょう。寒い場合はフリース・ジャケットやフリース・ベストを上から重ねるといいでしょう。
アウターウエアについて
アウターウエアは風よけや、雪山で雪に濡れてしまうことを防ぐために着用します。 雪山で使うならばゴアテックスの様な透湿性防水素材の物がいいでしょう。それ以外ならば、防水加工が施された薄いナイロン地の物で問題ありません。フードが付いている物ならばアノラック・タイプでもジャケット・タイプでもいいですが、雪山で使うならばパンツも必ず用意しましょう。
レインウエア
日本はとても雨の多い国です。雨に濡れて体温と体力を奪われ行動が出来なくなってしまうといったことも十分あり得るので、雨対策としてのレインウエアは決して忘れてはいけない物です。 トレッキングを行う場合、仮に完全防水のレインウエアを着てしまうと、雨を防ぐことはできても中で発生した汗を外に逃がすことが出来ず、結局服が濡れてしまいます。そこで開発されたのが外側からの濡れと内側の蒸れを防ぐ透湿性防水素材です。この透湿性防水素材を使った縫い目が少なめで、その縫い目にもきちんと目止め処理がしてあるパンツとジャケットをわけることのできるセパレート・タイプのレインウエアがトレッキングには最適なものと言えます。小さくしてしまえる様な機能があればなおいいでしょう。樹林帯ではポンチョ・タイプの物が便利ですが、様々な場所を行くトレッキングには向かないので注意しましょう。
その他の雨具
雨が降ったりやんだりするような天気の時は、いちいちレインウエアを着るのは面倒です。そこで、トレッキング用に作られた軽くて小さい折り畳み傘を用意しておきましょう。レインウエアを着る必要がない程度の雨や、風の影響が少ない林道や樹林帯等ではとても便利です。 また、ザックも濡らしたくないならばザックカバーを用意しましょう。雨ぶたに入れておけばすぐに使えます。
